帯:カテゴリー

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帯の模様付けの種類

帯は着物と違って脇役的なイメージがありますが、着物と同じくそれぞれに格があるので合わせる帯によって装いの格が上がったり下がったりします。また派手な着物に落ち着いた帯を合わせることで長く着れることができたり、反対に地味な着物に派手な帯を合わせるだけで印象が違ったものになり帯はとても重要な位置づけにあります。

帯にはさまざまな種類がありますが、その帯の模様付けにも種類があります。お太鼓柄(おたいこがら)、全通(ぜんつう、ぜんとおし)、六通(ろくつう)、四通(よんつう)があります。四通は最近ではあまり見かけません。

お太鼓
て先
袋帯
(六通柄)
しゃれ袋
(お太鼓柄)
名古屋帯
(全通し柄)
名古屋帯
(六通柄)
名古屋帯
(お太鼓柄)

・全体に柄がある帯

・全通し柄
全通はぜんつう、ぜんとおしとよばれ帯全体に模様があり、通し模様、総柄ともいいます。見えない部分にまで柄付けされているのでその分厚みがあります。帯の柄付けでは一番格が高くなります。花嫁衣裳などに用いられる丸帯、織りの帯などが全通し柄の帯になります。

・部分的に柄がある帯

・お太鼓柄
お太鼓柄はその名の通り、帯のお太鼓の部分と胴の前になる部分(お腹の部分)にだけ模様があるものをさし、ポイント柄、飛び柄があります。

・六通
全体の6割に模様があるものを六通とよびます。

・四通
全体の4割に模様があるものを四通とよびます。


帯の産地

●博多(福岡)
九州の福岡県博多は帯の産地として博多織(図左)が有名です。男帯である角帯の博多献上、女帯では単帯、献上博多帯があります。仏具の一種である独鈷(とっこ)が並んだ、独鈷模様が特徴です。着付け小物の伊達締めなどにも用いられています。博多では袋名古屋帯も生産されています。

●西陣(京都)
京都の西陣は帯の生産量が一番多く、帯の大半は西陣のものともいわれています。礼装用の金糸、銀糸を用いた豪華な袋帯をはじめとし、名古屋帯などさまざまな帯が生産されています。高級品とされる手機(てばた)の帯も多く生産されています。

●桐生(群馬)
群馬の桐生では機械織で2種以上の糸を織り交ぜた織り方、交織帯(こうしょくおり)で名古屋帯の全通、六通の生産が多いのが特徴となっています。


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中幅帯(ちゅうはばおび)

中幅帯は、女児の七五三の祝帯(左図)と花嫁が着る打掛の下にする掛下帯があります。半幅帯と普通の帯の中間の帯幅で約18センチから21センチ(6寸~7寸)、長さは約3.6メートル(1丈2尺)あります。袋帯と広幅のものを二つ折りにした丸帯が仕立てのものがあります。祝帯は金糸、銀糸を用い丸帯仕立てで格調高く豪華な帯です。

帯の格正礼装の帯
着物花嫁衣裳の打掛、七五三の着物
帯幅18センチ~21センチ(6寸~8寸)
帯の長さ約3.6メートル(1丈2尺)
七五三の祝帯(丸帯)と打掛の掛け下がある

昼夜帯(ちゅうやおび)

昼夜帯とは、表と裏に違う布を用い、縫い合わせ仕立てられた帯のことで昔、黒ビロードに白繻子を用いて仕立て、白黒の色から鯨帯(くじらおび)、腹合わせ帯ともいわれます。白黒以外に無地の濃淡、表地に染めを使ったものなどさまざまです。表裏別の布を用いているのでどちらも使え、そのことから片側帯、両面帯、裏付帯といういわれ方もします。洋風にいうとリバーシブルの帯ということになります。

帯の格略式の帯
着物普段着(小紋、紬)、ウールの着物
帯幅約30センチ(八寸)
帯の長さ4メートル
鯨帯、腹合わせ帯、片側帯、両面帯、裏付帯といわれる
リバーシブルなので両面使える

半幅帯(はんはばおび)

半幅帯には、一枚織りで半幅に織ったものと帯幅を二つ折りにして仕立てたものがあります。長さは3.6メートルほどあります。袋状に織られた半幅帯で小袋帯というものもあります。浴衣の帯をはじめとして羽織の下、木綿の着物、ウールの着物、普段着に用いることができ、また帯締め、帯揚げがいらない便利な帯です。

帯の格略式の帯
着物浴衣、羽織下、木綿の着物、ウールの着物、普段着(小紋、紬)
帯幅普通の帯幅の半分、14~15センチ(4寸)
帯の長さ3.6メートル
帯締め、帯揚げが不要なので手軽で便利

夏帯(なつおび)

夏帯は、6月から9月までの単衣仕立ての着物を着る時期に用いられます。絽(ろ)、紗(しゃ)は礼装用に、羅(ら)、紗(しゃ)、絽(ろ)、麻(あさ)は礼装以外の外出着に締めます。うすものの帯で透ける場合は、帯芯をいれ仕立てますが、単衣帯の綴帯(つづれおび)、献上博多帯などは織りの帯なので帯芯を入れずに端だけかがり仕立てます。綴帯は夏だけでなく四季を通じて、博多帯の単衣は盛夏以外の3シーズン用いることができます。また献上博多帯には盛夏用もあります。半幅に織られた浴衣帯もあります。袋帯は着付けの時、二重太鼓に、名古屋帯は一重のお太鼓にします。

帯の格正礼装、準礼装
夏帯の種類袋帯、名古屋帯、単帯、浴衣帯
着物絽や紗の袋帯
 絽、紗、麻、夏大島の着物
羅や夏素材の名古屋帯
 綴帯は四季を通じて、献上博多帯は3シーズン使え、盛夏用もある
帯幅織帯は織り幅いっぱい
帯の長さ4メートル前後

単帯(ひとえおび)

単帯は、裏がついていない帯で一枚織りの帯で、(献上)博多帯(図左)が有名です。帯幅に織り上げているので「て」の端の部分と「たれ」の端の部分だけ始末する仕立てをします。例外としてうすものの帯で透ける場合は、帯芯をいれ仕立てます。主に夏帯として用いられ、絽(ろ)、紗(しゃ)は礼装用に、羅(ら)、紗(しゃ)、絽(ろ)、麻(あさ)は礼装以外の外出着に用いられます。単帯には、綴帯というものがありますが、こちらは夏だけでなく四季を通じて用いることができます。単帯は着付けの時、一重のお太鼓をします。

帯の格礼装用、略式用の帯
着物夏帯として用いられるものが多い
帯の種類全通
帯幅織帯は織り幅いっぱい
帯の長さ4メートル前後
博多帯、綴帯などがある

袋名古屋帯と名古屋帯の違い

袋名古屋帯は、たれの部分を折り返し両端をかがり、芯を入れない仕立てをした帯のことをいいます。「て」の部分は着用時に折って結びます。(半分に少しががってある場合もあります)出来上がりの帯幅が、鯨尺で八寸であることから「八寸名古屋」ともよばれます。一方の名古屋帯は、「て」の部分は半分にし芯を入れ仕立てます。芯を入れて仕立てるということは縫い代が必要ですから反物の状態では鯨尺で九寸あり、仕立て上がりがおよそ八寸であることから呉服屋さんなどでは「八寸名古屋」といわれます。(※詳しくは、帯の八寸名古屋、名古屋帯の項目をご覧下さい。)


袋名古屋帯
名古屋帯
別名
八寸名古屋九寸名古屋
帯芯
なしあり
ての部分
縫っていない半分に縫ってある
仕立前の帯幅
八寸九寸
織りの帯染めの帯、織りの帯

八寸名古屋帯(はっすんなごやおび)

八寸名古屋帯は、帯幅が8寸(約30センチ)あるので八寸や八寸名古屋とよばれます。八寸名古屋帯は、袋帯の仕立て易さと名古屋帯の軽さ、両方の帯の長所をいかしてできたといわれています。ですから見た目は袋帯のようです。また八寸名古屋帯の多くが織帯で、たれの部分は折り返した部分と手先だけをかがり、帯芯を入れずに仕立てます。このようにかがって仕立てることからかがり名古屋帯ともよばれます。八寸名古屋帯は小紋や紬の着物に用いられ、着付けの際はての部分を半分に折って胴に巻き、一重のお太鼓に結びます。

帯の格略式の帯
着物小紋や紬の着物
帯の種類全通、六通
帯幅約30センチ(8寸)
帯の長さ約3.6メートル
袋帯と名古屋帯の長所をとった名古屋帯
袋名古屋、かがり名古屋、新名古屋などともよばれる

名古屋帯(なごやおび)

名古屋帯は九寸や九寸名古屋(きゅうすんなごや)ともよばれ、呉服屋さんでは着物の反物のように巻かれた状態で売られています。仕立てをする前の帯幅が九寸(約34センチ)であることからそうよばれます。名古屋帯は、たれの部分に帯芯を入れ好みの幅に、胴に巻く”て”の部分にも帯芯をいれ、こちらは帯幅を半分にし仕立てます。着付けの際は一重のお太鼓にして結びます。
名古屋帯には、染め名古屋と織り名古屋があります。織り名古屋の中には金糸、銀糸を用いた格調高い文様のものもあり、訪問着や色無地などに用いることができるものもありますが、礼装ではなく略式の扱いとなります。塩瀬(しおぜ)、縮緬(ちりめん)、綸子(りんず)、紬地の生地に染めの技法で柄をつけた染め名古屋はしゃれ帯として、小紋や紬などの着物に用いられます。また刺繍や箔に技法を用いた名古屋帯もあり、こちらは染め名古屋より格が上とされています。名古屋帯はこのように材質、染め、織りなどさまざまなものがあり、軽く扱いやすいことから多く用いられています。

帯の格略式の帯
着物(帯に応じて)礼装から晴着、普段着まで
帯の種類全通、六通
帯幅仕立て前の寸法約34センチ(9寸)を好みの帯幅に
帯の長さ約3.6メートル
名古屋帯には、染帯と織帯がある
九寸名古屋(帯)ともよばれる

しゃれ袋(しゃれぶくろ)

しゃれ袋は袋帯の一種、しゃれ帯で仕立ては袋帯と同じですが、礼装用のおめでたい柄ゆきなどではなくモダンな模様が多く、金糸や銀糸はあまり使われません。しゃれ袋という名前からもおわかりのように、しゃれ着の着物に用い、訪問着や小紋、大島紬などに合わせます。袋帯ですので着付けの時は二重太鼓にします。

帯の格略式の帯
着物しゃれ着(訪問着、小紋、大島紬など)
帯の種類六通、お太鼓柄
帯幅約30センチ(8寸)
帯の長さ4メートル前後

袋帯(ふくろおび)

袋帯は礼装用の帯として、留袖や振袖などの着物などに多く用いられています。以前は丸帯が多く用いられていましたが、経済面や扱いやすさなどから現在では、礼装用の帯のほとんどは袋帯になっています。表の部分にのみ柄があり、扱いやすさから芯を入れずに仕立てることが多いようです。着付けの際は二重太鼓にします。本袋帯といってはじめから袋状に織られたものと、表地と裏地を別に織り幅の両耳を縫い合わせたものがありますが、後者が多くみられます。また袋帯でしゃれ袋という袋帯もあります。

帯の格礼装の帯
着物正礼装の着物(留袖、振袖など)
準礼装の着物(訪問着、付け下げなど)
帯の種類全通、六通
帯幅約30センチ(8寸)
帯の長さ4メートル前後

丸帯(まるおび)

丸帯(写真手前)は帯の中で一番格が高い、正礼装の帯です。主に花嫁衣裳の帯として用いられ、とても豪華な模様が特徴です。約68センチの広幅に織られた帯地を半分に折り、帯芯を入れて仕立てられた帯で、表にも裏にも同じ柄が通しであり重厚で豪華な礼装用の帯です。これらのことからとても高価なものなっています。現在では丸帯に代わり、正礼装の帯としては袋帯(写真奥)が多く用いられます。二重太鼓にして着付けます。

帯の格正礼装の帯
着物正礼装の着物(振袖、留袖など)
花嫁衣裳
帯の種類全通
帯幅1尺8寸(約66センチ)
帯の長さ4メートル前後

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