夏素材の着物
夏の着物は、着手はもちろんのこと見た目にも涼しくありたいものです。
暑い夏に涼しく肌触りの良い麻をはじめとして、絹や紬でも織りかたを工夫し、夏向きにした着物地がたくさんあります。
▼絽(ろ)

夏の生地としてもっとも人気のある絽。
長襦袢をはじめとして、留袖、訪問着、付け下げから、喪服や色無地、小紋など幅広く用いられています。和装小物の帯揚げにも見かけることができます。
絽は、平織りにすきまをつくった、もじり織りの一種です。薄地で軽量、すきまが多く通気性が良い生地で、絽目の通っている方向によって経絽(たてろ)と緯絽(よころ)とよばれることがあります。
▼紗(しゃ)

経(たて)緯(よこ)がシンプルに交差したもじり織りです。
少々乱暴ですが、わかりやすく表現すると網の目のような織です。
地模様を織った紋紗(もんしゃ)、二重織りの風通紗(ふうつうしゃ)、節があり紬風の粋紗(きっしゃ)などの種類があります。
▼羅(ら)

羅は、紗を複雑にしたもじり織りです。見た目でも涼しさを感じることのできる織物です。
紗をさらに目を荒くしたような織物で、ざっくりした見た目で手編みのような風合いがします。
羅の用途は着物地でなく、帯やコート地などに用いられます。
▼縮(ちぢみ)

縮は、麻糸に強い撚(よ)りをかけて織物にし、その後湯もみをすると、シワのようなしぼが布表面に表れる織物を麻縮といいます。
新潟県の越後縮(えちごちぢみ)、小千谷縮(おじやちぢみ)、石川県の能登縮(のとちぢみ)などの産地があります。
また縮は、しじらともよばれます。
▼上布(じょうふ)

上布は、新潟県の越後上布、石川県の能登上布、滋賀県の近江上布、沖縄県の宮古上布などの産地があります。
細い麻糸で織られた上質の麻織物で、着物通には高級品として知られています。
